時間はあるけどない

感想置き場

映画ゴーストキラーの感想



女子大生が殺し屋の霊に取り憑かれるアクション映画を少し前に観た。おもろかったよ。原作ものとか続き物とかじゃなくてサクッと観られて良き。
女子大生とおじ霊の関係性だけじゃなくて何か重苦し目の男同士の感情も摂取できるので、そういうの好きな人見たら良いと思う。

「コイツぶん殴りてェ〜…!」って悪役作るの上手いよね。僕たち安心してスカッと出来るよ。
男同士の強感情の昇華の描写とかお話中盤〜結末にもうちょい盛り上がり所欲しいような気もしたけど、これはこれでまあ良いかという感じ。
良いアクション娯楽映画。

髙石さんの憑かれた演技良かった。好きだ。本当に工藤がふみかの口借りて喋ってるみたいだった。良い役者さんだなあ~今後も見ていきたい。

続きを読むでネタバレ感想

 

 







(ネタバレ感想)


女子大生と殺し屋のおっさんのバディというだけでなく、男同士のバディ(と言っていいのか?)な映画でしたね。

影原と工藤の真ハッピーエンドって、トップが変わって変貌してしまった組織に二人でカチコミかける、だったんだろうなあ。工藤inふみかと一緒にカチコミでそれは疑似的に達成されたけど、あくまでも疑似的なんだよね。
たとえ影原と工藤でカチコんで犬死にしようと、それはそれでビターなハッピーエンドだったんだろうけど、もうそんな事は起こらない。影原が工藤をその手で殺したから。
ふみかを元の世界に戻して、まだ戦いが残っているからと去っていく影原の背中の哀愁が網膜にこびり付いて離れないんだよね。
ハッピーエンドを手に入れ損ねた男って考えてしまっているからこそ、そのやるせなさを無性に感じてしまっているのかもしれない。

安定と安心のアクションで、どこをどう切り取っても格好良くって良かったよね。
工藤の激しいアクションが続いて――まあ、桂との決戦部分なんだけど「これめちゃくちゃバチバチにやってて格好良すぎるけど、このアクションやってるのふみかの体だから、今ふみか大変なことになってないか??」ってのが頭の片隅に残って、妙にドキドキしちゃったw
まあ実際、ふみかボロボロになっちゃってたんだよね~。
1回目はふみか大丈夫かな…ってハラハラしちゃったけど、次回以降は格好良いアクションをただただ楽しむって事が出来そう。

上記で「お話中盤〜結末にもうちょい盛り上がり所欲しい」とは書いたけど、ふみかと殺し屋たちの邂逅って生きている場所が全く異なる人たちが奇跡的に交わってしまったんだよね。本来だったらずっと平行線というか全く別の世界で生きてて交差する事なんてなかった世界と人との邂逅だから、解決すべき事由が解消したら、あっさりというか、今までの事が嘘のように日常生活に溶けていくのかなあと鑑賞後しばらくして思った。
だからあの若い女性二人の楽し気なふんわりとしたエンドで良かったのかも。